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人間が犬にかみつくと
ニュースになる

 「犬が人間にかみついてもニュースにならないが、人間が犬にかみつくとニュースになる」という話を聞いたことはありませんか? ニュース価値についての有名なたとえ話ですが、これはそのまま記憶術にも当てはまります。別の例でやってみましょう。

 ①ネコがネズミを追いかけた。
 ②ネズミがネコを追いかけた。


 どちらがニュース性があるか、言うまでもありませんね。動物番組でネコとネズミが仲良しの場面は見たことがありますが、ネズミがネコを追いかける映像なんて見たことがありません。だからこそ、記憶術ではそうした「あべこべの立場」を想定することに意味があるのです。

 それでは「常識をあべこべにするとインパクトが強くなる例題」にチャレンジしていただきます。

 例題5 2つの立場を逆転させたイメージを作ってください。

 ①ライオン ― シマウマ   ②カエル ― ヘビ
 ③チンパンジー ― 自転車  ④サンドバック ― ボクサー
 ⑤みそ汁 ― お椀(わん)  ⑥花びん ― 棚(たな)

 あまりにも簡単な例題ですが、念のために解答例を示しておきます。

例題5のイメージ例

 

①ライオン ― シマウマ
 ライオンがシマウマに襲(おそ)われた。

②カエル ― ヘビ
 カエルがヘビを飲み込んだ。

③チンパンジー ― 自転車
 チンパンジーが自転車を担いで走っている。

④サンドバック ― ボクサー
 サンドバックがボクサーをノックアウトした。

⑤みそ汁 ― お椀
 みそ汁の中にお椀を浮かべた。

⑥花びん ― 棚
 花びんの上に棚をのせた。

 以上ですが、最初から「あべこべのイメージ」と分かっていればやさしい問題も、さまざまなパターンがある中から選択する場合は、思いつかないこともあるかもしれません。連結パターンの一つとして覚えておくと便利です。

 次に、強いイメージ連結をするための技法を〔公式〕としてまとめておきます。

 イメージ強化の公式〔まとめ〕

●小さなものは思い切り大きくする
●巨大すぎるものは、小さくしたほうがよい場合もある
●イメージは時間と空間を自由自在に超えられる
●動物や物は擬人化すると、生き生きしたイメージになる
●喜怒哀楽の感情をこめると記憶がさらに強化される
●常識をあべこべにすると、インパクトが強くなる
 
 以上6つのイメージ強化公式を覚えておくだけでも、2項目イメージ連結の基本である「頭の中に突飛な事件を起こす」という原則に沿ったイメージが作れるのではないでしょうか。

 ただし、あまり理屈だけで考えないように。「自由にイメージを描いた結果が、上のイメージ公式に合致していた」という状態がいちばんよいのです。

 そのためには練習を積み重ねながら、覚えらなかった項目については、必ずイメージが弱かった原因をチェックしてください。それを繰り返しているうちに、あなたの発想力や想像力は確実に豊かになっていくでしょう。

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