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基礎表の増やし方―場所編

個人的な生活圏を利用した基礎表(場所法・ルーム法) 

 基礎結合法は原理もシンプルで、やさしい割には効果抜群の方法です。しかし、たった一つ問題があります。それは基礎の表をどうやって増やすかということです。これまでに7つの基礎表を紹介してきましたが、どれも短いものばかりで種類も少なく、試験勉強にはとても間に合いません。そこで、ここでは個人的な生活体験に基づいた、自分だけの基礎表の作り方を解説します。

 

 その前に、7つの基礎表を整理しておきます。合わせてもわずか76項目です。

 ①体の部分         15項目
 ②十二支           12項目
 ③野球の守備位置     10項目
 ④曜日              7項目
 ⑤数字と食べ物       10項目
 ⑥数字と物語のキャラ   10項目
 ⑦月の行事          12項目

 基礎表を増やすには、やはり自分だけのリストを作るしかありません。絶対に順番を忘れないもの。それは自分が長い間生活した空間です。できれば子供の頃に遊びまわったところとか、徒歩で毎日通ったところが理想的です。頭にしっかりとイメージが残った風景がたくさんあるからです。また、家の中の家具調度品などの配置でも、20~30項目のリストが作れます。

まずは家の中の配置に順番をつけてみる

 そこで手初めに家の中の配置で基礎表を一つ作ってみましょう。この方法に関しては、ローマ時代の記憶術の達人が、大邸宅の彫刻を施した柱や家具調度品に番号をつけて、それを利用したという記録が残っています(ローマンルーム法)。大邸宅ではなくても、部屋を壁伝いに一周すれば、狭い中にいろいろなものが配置されているはずです。

 「ダイニング+キッチン編」「居間・応接間編」などと分ければ、家の中だけで2、3種類の基礎表ができるでしょう。

 次は、ある人の(実は筆者の)、20年以上住んだ以前の住まいの台所を右回りに一周して、見えるものを順番に書き出したものです。使いやすいように、20個に調整しました。同じ位置にあるものは、「上から下へ」「後ろから前へ」です。よく位置が移動するものは除外しました。

●台所の配置例

①冷蔵庫 ②食器棚 ③炊飯器 ④クロゼット ⑤電子レンジ ⑥引き戸 ⑦スチール棚 ⑧ゴミ箱 
⑨調理器具掛け壁 ⑩吊戸棚 ⑪小窓 ⑫流し台 ⑬食器乾燥機 ⑭まな板 ⑮なべ ⑯換気扇 
⑰ガステーブル ⑱調味料入れ ⑲下段収納扉 ⑳ワゴン

 欲張れば、狭いキッチンだけでもこれだけの数になります。20項目程度の基礎表はいちばんよく使いますから、それを目標に自分なりの基礎表を作ってみてください。基礎表はエクセルで作成するのが便利で、A4サイズに収まるようにまとめて、プリントアウトしておくとよいでしょう。

基礎表を大量に増やせる「道順」の作り方

 一定の期間、徒歩で通った道はなかなか忘れないものです。ちょっと変わった建造物や、公共施設、お店、友人の家など、印象の残る風景をつなぎ合わせれば、基礎表のでき上がりです。特に友人・知人の家は顔をイメージできるので便利です。

 なお、家が少ない田舎でも、知っている人の家とか、田んぼ、畑、小川、樹木など、心に残る風景が道中にたくさんあるはずです。道路わきにめぼしいものがなくても、立ち止まった位置から見える忘れられないものを加えればよいのです。

 まずは、出発地点(1番)から目標の地点(最終番号)までを決め、何項目にまとめるかをざっと頭の中で順にイメージしてみます。20項目~40項目で収まりそうなら、さっそく書き出してみましょう。
次に、筆者が作った道順の例を参考までに紹介します。半世紀前の風景です。

●道順による基礎表の例(小学校正門~駅前)

小学校正門 ②新井白石宅地跡 ③記念写真階段 ④桜並木の坂 旧町役場 
⑥お屋敷への道 ⑦細い近道 ⑧同級生H ⑨坂下の田んぼ 商工会館 
⑪鯉のいる池 ⑫印刷所 ⑬瀬戸物屋 ⑭呉服店 夏祭り舞台 …(以下省略)

 上の例では30番まで作っています。基礎表はできるだけ20番とか30番というように、ぴったりした数字でまとめると便利です。30番と20番の二つをつなげれば50番になるというのがみそで、何かの時に役立ちそうです。

基礎表の覚え方(忘れない作り方の工夫)

●重要な場所は区切りのよい番地に配置する

 基礎表づくりで大事なことは、5番、10番、15番…に当たる番地に、重要な建物とか、特に印象に残る風物、思い出の場所などを持ってくることです。そのためには途中の予定していた場所を削除したり、無理やり新しい場所を挿入したりもします。

 そうする理由は、そのほうが基礎表を早く覚えられるからですが、それだけでなく、番号と場所が即座につながるという利点があります。たとえば、上の表で「12番」といえば、「10番・商工会館の次の次=印刷所」がすぐに浮かんでくるようになるのです。

●まずは5番ごとに基礎表の骨組みを覚える

 長い基礎表を作った後でそれを覚える際には、表を見ながらざっと頭にイメージを描いた後、1、5、10、15、20、25…の順に、まず骨組みをしっかり頭に焼きつけます。この骨組みがしっかりしていれば、頭の中で再現する際に「一つずれて混乱する」というようなことが防げます。こうすることで、基礎表を作る作業と覚える作業を同時に行うことさえできるのです。

●その他にもこんな基礎表が…

 筆者がよく歩いた場所(自転車・バスも一部入る)をもとに作った基礎表は、上の他にも次のようなものがありますので、参考にしてください。カッコ内の数字は項目数です。

 ・生家の家と庭一周(30)  ・母の実家の家の中と庭、ご近所(40)
 ・生家~ご近所~(裏通)~駅(50)  ・駅前~(表通り)~地元の高校(30)
 ・西千葉駅~千葉大構内~アパート自室(30)  ・会社~最寄りの駅(40)
 ・公団住宅の一室~高尾駅~八王子市街(50)

 これは余談ですが、何十年も前に3年ほど住んだ街の道順と風景が、基礎表に利用したお陰で今でも鮮烈に脳裏に浮かびます。

鉄道の駅を基礎表にするコツ

 通勤、通学でよく通い慣れた鉄道は駅の順番をしっかり記憶していますから、基礎表にするにはうってつけです。筆者の場合は、子供の頃に住んでいた家の最寄り駅から木更津経由で千葉駅まで(20駅)と、東京駅から相模湖駅まで(快速の止まる25駅)を基礎表に加えました。次に中央線の場合を示します。

 ①東京……⑤新宿……⑩西荻窪……⑮武蔵小金井……⑳日野……㉕相模湖

 駅名を基礎表にする場合は、最初から番号が決まっていますから、5番、10番…に主要な駅や印象深い駅が都合よく来ることはありません。その場合は5番ごとにしっかり覚えるしかありません。

 たとえば先の中央線快速の場合、駅そのものに強いイメージがあるものは、東京や新宿など数えるほどしかありません。ただし、個人的には⑩⑮はお付き合いの関係でよく降りる駅でした。

 もう一つ問題があります。その駅が都会か田舎かにかかわらず、電車内やホームから見える風景はどこも似たり寄ったりで、下車した経験が少ないと駅がイメージしづらいということです。また、降りてみても、駅前ですら個性がないところが多いですね。そこで、次のようなテクニックを駆使することになります。

①プラットフォーム、または駅前から見える特徴的な建造物があれば、それをイメージにする。
②その駅を最寄りの駅とする名所、観光、プレイスポットをイメージにする。
③その駅を最寄りの駅としている友人・知人や親類があれば、その人をイメージとする。
④その駅周辺で行われるお祭り、大イベントがあれば、それをイメージにする。
駅名をゴロ合わせで別のイメージに変える(最終手段)。

 筆者の場合、それぞれの方法の代表例は次のようになります。

①東京(駅舎)、新宿(高層ビル群)、中野(中野サンプラザ)
②神田(古本屋)、吉祥寺(井の頭公園)、高尾(高尾山)
③荻窪(友人A)、西荻窪(親類B)
④高円寺(阿波踊り)、阿佐ヶ谷(七夕祭り)
⑤御茶ノ水(お茶の水博士)、四ツ谷(四谷怪談)、三鷹(三羽のタカ)


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