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イメージ変換法と連結法の併用/初級4

 

 2単語のイメージ連結法は記憶術の最も基本となるもので、それをクサリのようにつなげていけば、3単語、4単語、5単語と連結を増やしていけるわけです(項目数が多い場合は基礎結合法が便利)。

 しかし、記憶術を実際に実用に生かそうとすると、抽象的な言葉や地名・人名などが出てきますから、「イメージ変換法」という技法を併用しなければならなくなります。この辺から記憶術が少し難しくなるのですが、まずはイメージ変換法とイメージ連結法の併用とはどんなものか、5単語連結の例で説明しましょう。

  〔例題〕 5単語連結
 玄関 ― 果物 ― 理科 ― 坂道 ― 練習

抽象的な単語は、形のあるイメージに変換しておく

 上の5つの単語のうち、果物、理科、練習は、次のように特定の具体的なイメージに変換します。

 ・果物 →(山盛りに果物が入った)果物かご。果物を代表して「リンゴ」でもよい
 ・理科 →(中学または高校の)理科室
 ・練習 →野球の素振り、サッカーのリフティング、ピアノなど
    
 実際にイメージ連結する場合は、2番目、4番目、5番目のイメージを次のようにして覚えます。そして、イメージを再現するときは元の単語に戻すのです。

 玄関 ― (果物かご) ― (理科室) ― 坂道 ― (素振りの練習

作家と作品名をイメージ連結する練習

 記憶術の基礎的な練習を中心にやってきましたが、ここで実際の暗記項目に即した実戦的記憶術について解説をしておきましょう。題材は文学史からです。作家名も作品名もそのままでは視覚的にイメージできませんから、それぞれイメージ変換したもの同士を連結することになります。

 〔例題〕 作家名と代表作を結びつける
 志賀直哉(しがなおや) ― 暗夜行路(あんやこうろ)
 谷崎潤一郎(たにざきじゅんいちろう) ― 細雪(ささめゆき)
 佐藤春夫(さとうはるお) ― 田園の憂鬱(でんえんのゆううつ)
 菊池寛(きくちかん) ― 恩讐の彼方に(おんしゅうのかなたに)
 山本有三(やまもとゆうぞう) ― 路傍の石(ろぼうのいし)
 小林多喜二(こばやしたきじ) ― 蟹工船(かにこうせん)

①作家名(主に姓)を自分の知っている人に置き換える

 作者名は、あらかじめ自分が知っていてイメージしやすい人に置き換えておきます。適当な人がいない場合は、下の名前とか別のイメージにします。たとえば次のような要領です。

 志賀直哉 → 志賀さん、直哉さん、鹿
 谷崎潤一郎 → 谷崎さん、潤ちゃん、小泉純一郎
 佐藤春夫 → 佐藤さん、砂糖
 菊池寛 → 菊池さん、菊の(浮かぶ)池
 山本有三 → 山本さん、山のふもと、有さん
 小林多喜二 → 小林さん、林の中の滝

②作品名をイメージ化する

 暗夜行路 → 暗い夜道
 細雪 → 細かい雪
 田園の憂鬱 → (さみしい)田園の真ん中で憂鬱に
 恩讐の彼方に → 恩讐(情けと恨み)
 路傍の石 → そのまま(路傍=道ばた)
 蟹工船 → (巨大)蟹

③それぞれのイメージを連結してシンプルなストーリーを作る

 志賀直哉 ― 暗夜行路   シカが暗い夜道に出没。
 谷崎潤一郎 ― 細雪  潤ちゃんの顔に細い雪が吹きつけた。
 佐藤春夫 ― 田園の憂鬱  佐藤さんが田園の真ん中で憂鬱そう。
 菊池寛 ― 恩讐の彼方に  菊の池に恩讐を背負って飛び込んだ。
 山本有三 ― 路傍の石  山本さんが路傍の石をけとばした。
 小林多喜二 ― 蟹工船  小林さんが巨大な蟹に襲われた。

 なお、上のイメージ変換例では、「小林さん」から「小林多喜二」、「蟹」から「蟹工船」が思い出せることを前提としています。それでは無理という場合、次のように4項目イメージ連結にすることもできます。

 小林さん ― 滝(多喜二) ― 蟹 ― 船(工船)

 しかし、2項目連結で済むところを4項目連結にするわけですから、倍の労力をかけることになります。記憶術の本質はあくまで思い出すきっかけづくり。何もかも記憶術に頼るのでは、かえって効率が悪くなるということもあるのです。

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