難読漢字テスト
(鳥・隹+文学的鳥類)54問
ここでは、①「鳥」「隹」の付く単漢字、②思わず「なるほど」の難解熟語、③「ホトトギス」はいくつある? ④「雀」が付いても雀に似てない? ⑤これってどんな鶏? ⑥似ている漢字だけど同じ鳥? の順に合計54問を用意しました。まずは、単漢字からチャレンジしてみてください。途中から難読漢字が混じります。
①「鳥」「隹」の付く単漢字
鳩 鶴 雉 鷲 鷹 鶯 鷗 梟 鷽 鴫 烏 鴨 鷺 鴇 鵜 鶏 鵠 鳳 鵬 鵲 鵺 鶫 鶸 鳶 鵯 |
②思わず「なるほど」の難解熟語
鸚鵡 鸚哥 鳳凰 翡翠 春告鳥 啄木鳥 信天翁 木莬 |
③「ホトトギス」はいくつある?
杜鵑 不如帰 郭公 百舌 時鳥 沓手鳥 葦切 霍公鳥 子規 |
④「雀」が付いても雀に似てない?
雲雀 金糸雀 孔雀 山雀 善知鳥 |
⑤これってどんな鶏?
軍鶏 水鶏 珠鶏 黄鶏 |
⑥似ている漢字だけど同じ鳥?
鴛 鴦 鴛鴦 |
難読漢字〔答えと解説〕
鳩=はと 鶴=つる 雉=きじ
鷲=わし 鷹=たか
鶯=うぐいす 鷗=かもめ
梟=ふくろう 鷽=うそ
鴫=しぎ 烏=からす 鴨=かも
鷺=さぎ 鴇=とき 鵜=う
鶏=にわとり 鵠=くぐい
鳳=おおとり 鵬=おおとり 鵲=かささぎ 鵺=ぬえ 鶫=つぐみ
鶸=ひわ 鳶=とび 鵯=ひよどり
・鷽は、口笛を意味する古語「うそ」が語源で、その鳴き声から名付けられた。神事に鷽替え(うそかえ)というものがあるが、これは発音が「嘘」に通じることから、前年の凶事を嘘にしようということで生まれたものである。縁起かつぎにはたわいもないダジャレが多い。
・鴇(とき)は「朱鷺」とも書く。こちらの方が文学的。
・鵺(ぬえ)は元々、「夜に怪しい声で鳴く鳥」の総称だったが、いろいろな姿で描かれる得体のしれない妖怪となった。怪しげな得体の知れない人のことを「鵺的存在」などと言う。
②思わず「なるほど」の難解熟語
鸚鵡=おうむ 鸚哥=いんこ 鳳凰=ほうおう 翡翠=かわせみ 春告鳥=うぐいす
啄木鳥=きつつき 信天翁=あほうどり 木莬=みみずく
・翡翠(かわせみ)は鮮やかな水色の体と長いくちばしが特徴。一方、青い宝石のヒスイも翡翠と書く。どちらが先かといえば、「羽」がついているからカワセミに軍配が上がる。
・信天翁がなぜ「あほうどり」なのかというと、天に信(まか)せて一日中同じ場所で魚が来るのを待っている翁(おきな)のような鳥だということである。そんな根拠のない言い伝えでアホウ呼ばわりされるのは優雅な信天翁にとってかわいそうだが、滑空の際の離着陸は何ともぶざまでユーモラスである。
③「ホトトギス」はいくつある?
ほととぎす=杜鵑、不如帰、時鳥、沓手鳥、霍公鳥、子規(以上6個)
郭公=かっこう 百舌=もず 葦切=よしきり
・徳富蘆花の作品「不如帰」、正岡子規(本名=常規)の雅号などで有名なホトトギスだが、日本古来の文書では上の漢字の他にも、様々な異名があるらしい。
・なお、ホトトギスは分類学上、カッコウ目・カッコウ科に属する。郭公(かっこう)をホトトギスと読んだ人は、深読みしすぎた?
④「雀」が付いても雀に似てない?
雲雀=ひばり 金糸雀=カナリヤ 孔雀=くじゃく 山雀=やまがら
善知鳥=うとう
・雲雀、金糸雀、孔雀と、実に美しい漢字が当てられていて、雀さんも本望であろう。
・「うとう」の語源は不明で、地名にもあることからアイヌ語説もある。また、「善知鳥」の漢字が当てられた理由も定かではない。善を知る鳥だという言い伝えは、当て字の結果として生まれた可能性もありそう。なお、能には「善知鳥/烏頭」の演目もあり、何やら哲学的な香りもするのである。
⑤これってどんな鶏?
軍鶏=しゃも 水鶏=くいな 珠鶏=ほろほろちょう 黄鶏=かしわ
・「かしわ」は鶏肉のことで、中部地方の一部や関西地方、九州地方でそう呼ばれる。もともとは日本在来種の褐色の羽色のニワトリのことだったが、やがて鶏肉全般を指すようになった。
・なお、語源が「柏手を打つ姿と鶏の羽ばたく姿が似ているから」というのは俗説で、間違いのようである。
⑥似ている漢字だけど同じ鳥?
鴛=おしどり(おす) 鴦=おしどり(めす)
鴛鴦=エンオウ、おしどり
※漢字文化圏で、オスとメスに別の名がある珍しい例です。