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暗記項目を順番通り、完璧に覚える基礎結合法
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暗記項目を順番通り、完璧に覚える
基礎結合法

 

「順番を絶対に忘れないリスト」に結び付けると…

 基礎結合法というのは、「順番を絶対に忘れないリスト」(これを基礎表と呼ぶ)に覚えるべき項目を順番にイメージで連結していく方法です。体の各部分に結びつけていく方法が有名で、どの本でも入門として、「体の各部の順番」を利用した方法を教えています。

 体の各部に結びつける方法は、本サイトでも〔記憶術の種類と方法基礎結合法/記憶術のエース。やり方は簡単〕のところでやり方を簡単に紹介していますので、このページではさらにその続きを解説します。

 筆者(高山)が初めて記憶術の原理を知ったのは大学1年の心理学の授業の時ですが、その時教わった方法は次のようなものでした。

●順番を絶対に忘れないもののリスト(数え歌風)
  ①イチゴ  ②肉  ③さんま ……

 これに覚えるべき項目をひとつずつ結び付けて覚えるのだと教わりましたが、思い起こせば心理学の先生は、「強いイメージで結び付ける方法」については具体的には説明しなかったような気がします。

 10年後、記憶術の研究を始めたときに、この続きのリストを次のように補うとともに、「数え歌・物語キャラクター編」も作ってみました。ついでに、身体の基礎表も改めて掲載しておきましょう。

●基礎表「数え歌・食べ物編」
 ①イチゴ ②肉 ③さんま ④しいたけ ⑤ご飯 ⑥ロック(ウイスキー) ⑦七味唐辛子 ⑧はちみつ ⑨きゅうり  ⑩豆腐

●基礎表「数え歌・物語キャラクター編」
 ①一寸法師 ②人魚 ③三蔵法師 ④死人
(ゾンビ) ⑤ゴジラ
 ⑥ろくろっ首 ⑦七福神 ⑧八犬伝 ⑨Qちゃん
 ⑩盗賊(アリババ)
 ※もっとイメージしやすい言葉(キャラクター)がある場合は、自由に変えてください。例えば、⑧=鉢かぶら、⑨=(ピノキオの)クジラ、などが第2候補です。

●再掲・基礎表「体の部分」
 ① 頭  ②ひたい  ③目  ④鼻  ⑤口
 ⑥あご  ⑦首  ⑧胸  ⑨みぞおち  ⑩へそ

 なお、長い基礎表を確実に覚えるには、まず「5番、10番、15番、20番…」のように途中を飛ばして覚えるのが効果的です。こうすれば、「7番は口の次の次」とか「みぞおちは10番・へその手前」というように、数字と基礎表の単語がすぐに結びつきますし、順番をうっかり飛ばすミスもなくなります。

 基礎結合法は、「これが記憶術だ」と納得できるやり方なので、真っ先に紹介されることが多いのですが、これを身につけるとなると、その前にトレーニングしておくべきことがあるのです。本サイトでは、入門講座の5番目でようやく基礎結合法が登場しましたが、すでにイメージ連結法をある程度学んできた皆さんは、すぐにできるようになると思います。

最初は、イメージを描きやすい具象的な単語でトレーニングする

 それではここで基礎結合法を使ってどう覚えるのか、具体例を挙げてもう一度やってみましょう。基礎表は入門者でもイメージしやすい「数え歌・物語キャラクター編」を使うことにしますので、ざっと10番まで覚えてからチャレンジしてください。

●例題 次の単語を①から順番に覚えてください。

 ①たんす ②クラゲ ③ピアノ ④エアコン ⑤カンガルー
 ⑥三輪車 ⑦出窓 ⑧吹雪 ⑨ピラミッド  ⑩カピバラ

〔ヒント〕
 ①一寸法師がたんすを○○した 
 ②人魚がクラゲを(に)○○した(された)

 …という要領で、できるだけインパクトの強い、ヒトコマ漫画風のイメージをアために描きます。⑩番まで終えたら、①から順番にイメージを再現して、上の単語を覚えているか確認してください。


 次に基礎表へのイメージ連結例を示します。

イメージ連結の一例

 ①一寸法師―たんす 一寸法師がたんすを持ち上げた。
 ②人魚―クラゲ 人魚がクラゲに抱きついた。
 ③三蔵法師―ピアノ 三蔵法師がピアノの鍵盤の上であぐらをかいた。
 ④死人 ― エアコン  死人がエアコンの中から飛び出した。
 ⑤ゴジラ ― カンガルー ゴジラが巨大なカンガルーと戦っている。
 ⑥ろくろっ首 ― 三輪車 ろくろっ首が三輪車を首に巻き付けた。
 ⑦七福神 ― 出窓 七福神たちを出窓にぎゅうぎゅうに詰め込んだ
 ⑧八犬伝 ー 吹雪 八犬伝のメンバーが吹雪の中を走っていく
 ⑨Qちゃん ― ピラミッド Qちゃんがピラミッドに墜落した。
 ⑩盗賊 ― カピバラ 盗賊がカピバラに乗って逃げている。

イメージが弱くて忘れてしまう主な理由

 初めての時は、基礎結合法で覚えた直後でも、思い出せない項目が10個中1~2個くらいはあるものです。うまくいかないのはイメージの描き方に次のような問題点があるからです。

 ・2つの項目の結びつきがあまりにも平凡だった。
 ・連結イメージを視覚的にしかっり描かなかった。
 ・どうしようかと迷い過ぎて、時間がかかった。
 ・一度描いたイメージを別のイメージに変えた。
 ・集中力が途絶えて、気持ちが乗らなかった。


 今の段階では、イメージの描き方が不十分なのは仕方ありませんが、練習をしながら問題点をチェックし、イメージづくりのやり方を修正していけば、上達は確実に早まります。

 以上で、「入門」としての解説は終了しますが、次に本格的な記憶術のトレーニングに入る前の基礎学習として、「こうすれば忘れない、イメージ連結法の練習」に進んでください。


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