イメージできない言葉は、こうして頭に描く
私たち日本人は漢字という武器があるため、新しい言葉でも何となくイメージが湧きます。でも、外国の地名や人名、あるいは化学物質などの学術的用語は、語源もわからず(わかってもあまり役に立ちませんが)、お手上げです。
そこでそうしたカタカナ語は、意味に関係なく強引に発音が似た日本語をあてはめるのです。つまり、ダジャレ、ゴロ合わせを利用するわけですが、これが意外にも強力な威力を発揮するのです。
カタカナ語をゴロ合わせでイメージ変換する方法
そのままではイメージできない単語・用語を、別の言葉に置き換えて覚えるのが、イメージ変換法ですが、その大半がゴロ合わせを利用するものです。
さっそく 具体例で説明しましょう。まずは世界の美術史に名を残した巨匠たちの名前です。
・ミロ(20世紀スペインの画家)
・ノルデ(20世紀デンマークの画家)
ミロはご存知の方も多いと思います。ミロとノルデを初めて聞く画家だとして、どう覚えるかですが、カンのいい人はもう気がつきましたか?
ミロはだれでも日本語の「見ろ」を連想します。ノルデはどうでしょうか? 関西人ならすぐわかりますね。「乗るで」しかありません。そこで二つを組み合わせます。
たとえば「この舟に乗れるか」と挑発されて、
「見ろ、乗るで!」
と言っているような情景がぴったりきます。もちろん人によっては別の情景でもよいのです。
単語を分解してイメージ連結する方法
「前の例題はうまくでき過ぎてるよ」と言われそうですね。
そのとおりです。ほとんどのカタカナ語が、そのまま日本語のイメージになるほど都合よくはできていません。そこで次のステップに進みます。単語を2つに分解して日本語にイメージ化したうえで、それをイメージ連結するやり方です。今度の具体例は地名です。
・キリバス(南太平洋の島国) ・ビエンチャン(ラオスの首都)
キリバスは「キリ/バス」、ビエンチャンは「ビエン/チャン」と分解してみます。すると次のような日本語が自然に浮かんできませんか?
キリバス ⇒ 霧+バス(霧の中をバスが走っている島のイメージ)
ビエンチャン ⇒ 鼻炎ちゃん(ラオスの内陸部から鼻をたらした子=鼻炎ちゃんが現れた)
◇ ◇ ◇
いかがでしょうか?
記憶術って面白そう‥‥そう思った方は、記憶術の素質がある人です。
こんな方法で覚えられるの? 大丈夫かなあ‥‥そう思う方もいらっしゃるでしょう。でも、心配はいりません。例題にたくさん接し、自分でも試して行くうちに、必ずできるようになります。
もう一つ、やさしい地名でやってみましょう。インド南部の都市「コインバトール」ですが、どこで分割するかはすぐにわかりますね。
(分割と連結のイメージ例)
コインバトール ⇒ 「コイン/バトル」 = コインを投げ合って繰り広げられるバトル
イメージ変換法については、入門講座に続く初級講座(地名や人名はイメージ化して記憶/初級3)でもレベルアップした解説と練習問題を用意しているので、本稿はここで終了します。 次に、入門編の最後として、記憶術の中心となる技術「基礎結合法」の解説に移ります。
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