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日本語能力を育てる、漢字脳アップ法

 

漢字は知性のバロメーター

 近年、ファッションやIT関連、スポーツ、グルメなどのジャンルから、さまざまな新しいカタカナ語が日常会話に入ってきて、外来語の習得なしには生活ができない時代になってきました。

 しかし、そのことは決して漢字の生命力が衰えたこということではなく、そうした言語状況であるからこそ、ますます漢字の習得は重要になっています。簡単な日常会話でさえ、漢字熟語を使わずに自分の気持ちや考えを述べることは不可能だからです。

 漢字は「知性や教養のバロメーター」と言われてきました。漢字能力は、実社会のさまざまな場面でじわじわと影響してきます。たかが漢字で知性と教養を疑われないためにも、年齢に関係なく、日本人として誇るべき漢字能力を身につけたいものです。ここでは漢字の魅力について、3つの角度から述べるとともに、漢字能力を高める5つの学習法を紹介いたします。

いろいろある漢字の魅力

 学校時代の国語の漢字テストは、多くの人にとって苦痛でした。その気持ちを引きずっていると、大人になってからの漢字学習は三日坊主に終わります。

 漢字の習得に一番大事なのは、漢字に魅力を感じることです。絵を描くのが楽しいとか、サッカーをするのが楽しいのと同じように、「漢字を覚えるって楽しい」と思えるようになることが、「漢字博士」になる第一歩なのです。そこで、まず漢字の持つ様々な魅力を簡単に整理しておきましょう。

①文字そのものに意味を持つ漢字は素晴らしい

 世界のほとんどの文字は、アルファベットに代表される音標文字ですが、漢字は文字そのものが意味を持つ表意文字です。そのため、知らない単語に出くわしても、なんとなく意味が分かってしまいます。漢字の組み合わせで新しい言葉を作ったり、安全保障を安保と縮めて使ったりできます。アルファベットのAI(Artificial Intelligence)、CD(いろいろあるぞ…)などと比べれば、漢字がいかに便利なものかが分かります。

②漢字の表情は千差万別。どのキャラも魅力的

 漢字のデザインは一部に似ていて紛らわしい文字もありますが、ほとんどは独特の表情を持っています。「」はいかにも怒った感じがしますし、「」には澄み切ったすがすがしさを感じるでしょう。漢字の一字一字を一つのキャラクターと考えれば、どれも魅力的でかわいいものです(時にはいや~なキャラもいますが)。

③漢字はクール! 欧米人のファッションにも

 表意文字を持たない欧米人には、漢字がクール(恰好いい)に見えるようで、漢字をあしらったTシャツなどをよく見かけます。読めなくて、意味もよく分からない。それでも漢字はカッコいい。そんな側面もあります。

④微妙な意味のニュアンスを使い分ける漢字熟語

 大和言葉の「よろこび」を表わす漢字は、「喜・歓・悦・慶」と4種類もあります。よろこびの場面の違いや、微妙なニュアンスの違いを漢字で使い分けているのです。さらに、歓喜、喜悦、愉悦、悦楽などと、組み合わせの違いによっても意味と表情が変わってきます。漢字の奥深いところです。

⑤漢字はパズルやゲームにもなる

 漢字には組み合わせ、穴埋めなどによるパズル的な問題から、本格的なパズル=漢字クロスワードまでいろいろあり、ゲーム性があります。こうした純粋な楽しみ(?)として利用できるのも、漢字の持つ魅力の一つです。

漢字能力を高める5つの学習法

 次に漢字学習を効率的に進めるためのヒントをお教えします。

「よくある同じ書き間違い」を知る

 漢字の書き取りテストでは、なぜか同じような間違いをする漢字群があります。間違えやすい漢字には、①形が似ている漢字との混同と、②意味の取り違えによる混同があります。例えば、①の例では、「駆逐」を「駆遂」と書く誤り、②では「互角」を「互格」と書く誤りが代表的なものです。

「よくある同じ読み間違い」を知る

 読み間違いは、書き間違いの場合以上に恥をかく度合いが大きいので、注意が必要です。不思議と同じような間違いが見られるパターンとして、①形が似ている漢字との混同と、②特殊な読み方を勝手読みする場合があります。①は「造詣=ぞうけい」を「ぞうし」と読む誤り、②は「言質(げんち)を取る」を「げんしち」と読むような誤りです。②で誤りやすいのは、漢字の音読みに漢音、呉音、唐音の3種類があるからです。唐音には仏教用語が多く、難読熟語の宝庫となっています。

部首別に覚えると面白く覚えられる

 寿司屋さんに行くと、魚へんの漢字がたくさん書かれた湯飲みを見かけることがあります。例えば、鰹、鯖、鰯、鮪、鯰、鯵、鰊、鰆、鰤、鰰…。あなたはどれだけ読めるでしょうか。同じ部首の漢字を並べられるとパズル的な面白さもありますし、同じグループはいっしょに覚えるほうが効率がよいのです。 

含蓄のある四字熟語に強くなる

 四字熟語は見た目に美しく、発声してみるとなかなか調子もよい。しかも、意味に含蓄があって、インパクトも強いので、近年、四字熟語ファンは増えているようです。漢字パズルの影響などもあるかもしれませんね。せっかく魅力を感じた四字熟語を漢字能力向上に役立てない手はありません。

難解漢字ほど面白い

 「百足」と書いて「むかで」と読むのは面白いですね。「蟷螂」は「かまきり」と読みますが、カンフー映画で蟷螂拳(とうろうけん)を知っている人なら簡単です。また、文学史をかじった人なら、「蜥蜴」を「とかげ」と読むのは常識です。虫の名前ではその他に、蜩(ひぐらし)、螻(けら)、蟋蟀(こおろぎ)、蚯蚓(みみず)など、何とも趣のある表情豊かな漢字がたくさんあります。こうした難解漢字をジャンル別に攻めていくのも、漢字学習の楽しさではないでしょうか。

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