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脳の働きから見た効果的勉強法

 
 スポーツなどでは、指導者がよく「やる気を出せ!」などと大声で奮い立たせるするのが、一般的な光景でした。でも、この「やる気」は叱り続けることで育つものなのでしょうか?

 優れた指導者は、選手の目線で「何を目標にして、そのために今何をすべきか」を気づかせます。選手自身が自発的にやる気を出すような指導ができるのが真の指導者であり、それによって練習効果も倍加します。

 受験対策としての勉強も同様です。まずは「高校合格」「大学合格」「司法書士合格」「宅建合格」などの具体的目標をしっかり意識することです。いつも見える場所に「○○合格」という紙を貼っておくのもよいでしょう。目標を見える形にすることは、これから登るべき山の頂上を見上げることと同じ効果があります。やる気とはこうした動機づけを心にしっかりと持ち続けることなのです

前頭葉が司る「意欲」

 やる気とは、言葉を変えれば「意欲」ということになります。意欲という精神作用は脳では前頭葉(正確にはその前の部分、前頭前野)の働きによるものです。前頭葉は大脳全体の総指令部に当たります。人間のあらゆる精神活動は、前頭葉が意欲を引き起こすことによって成り立っているといえるでしょう。

集中力を持続させる。決め手は好奇心

 さて、「合格」という山の頂上に向かって、勉強という道を登り続けるわけですが、頂上は遠く、いくら進んでもなかなか近づかないように見えることもあります。時には頂上が山陰に隠れたり、天候が悪かったりして見えなくなることもあります。「合格」というごほうびが見えなくなると、集中力は持続しなくなるおそれがあります。

 でも、山の頂は見えなくても、周りの美しい風景を楽しむゆとりがあれば、意欲=集中力の持続はできます。「美しい風景」とは、教科(単元)そのものへの好奇心です。内容に興味が持てれば、合格という動機づけだけに頼らずに進めます。集中力とは「能力」ではなく、「心のあり方」なのです。

 なお、興味あるものに心が惹かれる作用は、快不快や情緒に関係する扁桃体という脳内の器官が深く関わっています。また、扁桃体は新しい記憶を司る海馬という器官の隣にあり、両者は密接に関係しています。

論理(左脳)を図式化(右脳)する

 次に勉強の技術的な問題になります。試験対策の勉強で使う脳は、当然ながら言語や論理、計算などを司る左脳です。ひと頃、右脳が過大評価されましたが、左脳の基礎力がないところにどんなに右脳を鍛えようが、あまり意味がありません。

 右脳が効果を発揮するのは、長い文章で表された解説を図式化することによって、より早く、深く理解できることです。それともに理解した後は、そのチャート化されたものを丸ごと記憶しやすいので、一石二鳥になります。

 なお、理解のための図式化は自分でできれば理想ですが、人によってはかえって時間がかかり過ぎます。参考書を利用したほうが効率的です。その際、暗記のためのチャートは、できるだけシンプルにまとめたもののほうがよいでしょう。

脳を飽きさせないゴロ合わせ暗記法
決定版は記憶術

 次に暗記という退屈な作業とどう取り組むかという問題です。肉体も精神も同じことですが、単調な作業が長く続くと苦痛を感じます。それは脳が飽きるからだと考えられます。そこで、脳を常に刺激し続けるために、遊び心を取り入れた暗記の勉強法があります。

 その一つは、ダジャレという遊びを取り入れた、ゴロ合わせ暗記法です。企業広告では電話番号を覚えてもらうために、数字のゴロ合わせを使いますが、便利なものです。ゴロ合わせは、カタカナ語や難解熟語などにも応用できます。

 もう一つは記憶術です。英語でいうと”mnemonics”ですが、この意味で使う記憶術は言葉を視覚的なイメージに変換して覚える方法です。記憶術は古代ギリシャで生まれた暗記技術の決定版ともいうべきもので、ローマ時代に草稿を見ずに長い演説をする必要性から発展しました。


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